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久々にOblivionプレイしていて、むさいおっさんのセリフ字幕がおねえ言葉だったので、
ああ、翻訳者大変だったろうなという話を一つ。

ゲームの日本語ローカライズには様々な「よくある問題」が存在するのですが、今日はいくつか典型的なものを紹介してみたいと思います。

+ + + + + + + + + +


おねえ言葉問題:

ゲーム翻訳では、プロジェクトによってプロセスもファイル形式も資料の入手性も全然違います。
場合によっては誰のセリフか、どこで使われるのか100%分かるのがテスティング段階ということもそんなに珍しくなかったり。

そんな状態で、たとえばポンと Oh my god! を翻訳してください、っていわれても、正直どうしていいか。
なんてこった!
だとセリフは女性のもので間違いになるかもしれないし。その場合は、まあ素敵!って訳すべきかもしれない。
推測するしかないことがあるわけです。
力を入れたプロジェクトなら大丈夫でしょうが、そういった場合翻訳前の準備 (用語集、設定資料集、セリフのコンテキスト情報の整理など) に半端なく金と時間がかかるでしょう 。そうでなければNINTENDOのように開発段階での配慮が必要です(下に抜粋)。

MADE IN JAPAN:西洋の視点から見た日本のゲーム開発 翻訳後半

カスバート氏は言う。「任天堂のプロジェクトでは、最初にローカライズについて考え、別言語のグラフィックスやテキストを差し替えられるように心がけていました。 このほうがローカライズ段階に移ったときに作業負荷が軽くなりますからね」

そして日本で洋ゲーがあまり売れない以上、ローカライズにそんなに予算が組まれないことが多いのじゃないかと想像します (メーカーは責められるべきではありません、企業として継続的にローカライズを担当するには利益が出ないと困りますから) 。

よく 「Sp1keは今いち翻訳がなあ」とか「M$KKはローカライズがんばってる」なんて意見を見ますが、そりゃ比較するのは無理があります。
S は海外から優れたゲームを引っ張ってきて、それを回収できる予算でローカライズして利益を出している会社、M は自分ところの本社が売っているゲーム、多くの場合世界的な大作、をファーストパーティとして、ある程度は採算度外視で日本語化する伝道師的役割の会社ですから。

っと話が脱線しました。次へ行きます。

同一英文に複数訳文が必要なケース

RPGで村について、村にむっさいおっさんときれいなおねえさんと紳士がいるとします。ここで狼を倒すイベントが用意されているとしましょう。
英語なら3人共通のセリフで
「村には夜になると狼が出る
、だれか退治してほしいなあ」
という意味のメッセージを表せるでしょう。でも、日本語だと

おねえ「村には夜になると狼が出るの、だれか退治してくれないかしら」
おさん「村には夜になると狼が出やがるんだ、だれか退治してくれねえもんかね」
しんし「村には夜になると狼が出るのです、どなたか退治してくれないでしょうかねえ」

ってなってないとおかしいですよね。
そこで問題になるのが昨今の翻訳支援ツール [wikipedia]翻訳メモリ [wikipedia] です。
「同じ英語には同じ翻訳を使いまわせばコストと時間を削減だぜ!」っていう技術ですね。

最近はやりのオープンエンドRPGはもはや収拾がつかないほど巨大なので、どこかで効率化しないととてもじゃないけど日本語ローカライズじゃ予算を回収しきれない。だからチェックし切れなくても無理もないです(文字数の少ないアクションやレースゲーは力技で対応できるからいいけど)。 数百万本売れるなら可能でしょうがそんなんインストールベース的に無理ですし。

だからMassEffectとかも相当きついはず
ブルドラとかFFみたいなリニアなRPGなら文脈が特定しやすくてもっと楽なのに、それらは日本語から英語になるという皮肉。

箱やPS3でOblivionやった人は、あの変な日本語そうだったのか、って思うかもしれませんね。
・・・しかし、フォローするのではないですが他ならぬ Oblivion を相手にあそこまで戦ったSpike社は本当にすごいと思う。正直僕はやりたくないです・・・。

ハードコード問題

例えばRPGで買い物するときによくある「<アイテムの名前の変数>を購入しますか?」という文。原文がPurchase <アイテムの名前の変数> ?で、<アイテムの名前の変数>または最悪の場合<アイテムの名前の変数> ?がハードコードされていると、
翻訳者がいじれるのは Purchaseのみ。
後ろに続くハードコードされた文字列を参照できない状態で (プレインテキストで文脈なく) 翻訳にまわされてくることも珍しくないかもしれない。
で、他にも何千ワードも翻訳しなきゃならない翻訳者が 購入、と訳すと 見事
購入 <アイテムの名前> ?
という謎の日本語が完成します。
他にも、ローカライズを意識せず<名前>'s 's がハードコードされてたりすることも多い。
これを回避するにはどうすればいいのか?
究極的な答えは英語 (オリジナル) 版のプログラマが開発段階で気をつけるしかない、です。
たとえ翻訳段階でこれに気づいても、日本語ビルドだけソースの一部が違うというのはできないことだし、変更には時間もコストもかかるからです。
文の構造が母国語と全然違う言語がある、ということを考慮していただけると、大変助かるわけでございます。
食事のとき、箸だけでなくナイフとフォークとおしぼり (素手で食べる人用) を用意しておく心遣いですな。
すぐに食卓につく人は容易に想像できても、その後だれが食べに来るのかは後にならないと分からないので、用意だけはしておかないと、というところでしょうか。うーんグローバル。

この他にも、文化的な違いによる翻訳の問題、文字コード対応、改行位置のチェック (これすごく大変) 、使用フォントの選定 (漢字のある日本語は手軽にフォント作れない)など、 日本語特有の課題はたくさんあります。

今のところ、こういった問題をうまく解決している会社同士がノウハウを共有している、という話を聞きませんが(使用ツールやロー力ライズ会社の関係もあるから難しいとは思いますが)、これができると洋ゲーの市場拡大とか、品質向上とかその他四文字熟語的な良いことがウハウハあると思います。ちっさくてもいいから各社のローカライズ担当者が情報共有とかできる仕組みがあるといいですよねえ・・・。

これから特に重要性が高まるであろう次世代ゲームのローカライズ、今のうちにもっと知識や情報を蓄える仕組みを整えておかないと、第二第三の Boom Boom Rockets が生まれかねないです。


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無題
はじめまして、コメント失礼します。
とても面白い記事ですね!
楽しく読ませて頂きました。

これからもがんばってください。
ゲーム翻訳・ローカライズのアクティブゲーミングメディア URL 2011/10/17(Mon) 編集
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