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去年この人の小説を何冊か読んだときにめぐり合った一冊。
通勤中、電車に乗っている間は常に本を読んでいるので
同じ小説を2度3度読むことはザラにあるのですが
やっぱり何度も読む小説ってのは何か惹きつけられるものがあるんですね。
そう思ってなくてもぼーっと何度か読んでいると
「ああ、惹かれているな」
って思い当たることがある。
この本もそんな感じでした。
通勤中、電車に乗っている間は常に本を読んでいるので
同じ小説を2度3度読むことはザラにあるのですが
やっぱり何度も読む小説ってのは何か惹きつけられるものがあるんですね。
そう思ってなくてもぼーっと何度か読んでいると
「ああ、惹かれているな」
って思い当たることがある。
この本もそんな感じでした。
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Amazon レビュー引用:
内容(「BOOK」データベースより)
人類がはじめて月を歩いた春だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた…。深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。
と。
そんでもって読者レビュー:
月の住人である、と自己主張する少年。自分の出自を限定しないところ、心の奥の暗闇をもってして自我を確立しようとしている少年の傑作青春小説です。ライ麦畑とか、村上春樹とかが好きな人は必読だと思う。
主人公の男のわけわからなさとか、とらえどころなさが心地よく、それでいて感情をずんずんと揺さぶりかけてくる。作中作で言われているとおり、すべてが偶然によって起こっているのだが、それを違和感なく読ませるのは作者の技か。傑作です。
ああ、確かに僕は村上春樹大好きです。
だが青春小説大好きだったのか。
これを書いていて気づかされるすこし恥ずかしい事実。
で、すばらしい読者レビュー(僕の言いたかったことが
カナリクッキリ書かれているぜ)を紹介したところで僕がこの小説を好きな理由。
時代的には僕が生まれるよりも前の設定でしかもニューヨークの話、
感情移入しにくいだろうなと思ってたのに、
そんなもの飛び越えて主人公の思考の方向性と
青くささ、素直 (あえて「素直」と言おう) さに共感できたところ。
読み進めていくとどうしょうもなく懐かしくて恥ずかしい。
いたくすぐったいけど気持ちいいってのが青春小説なんだろうか(Mというな)。
もちろんただ懐かしいだけで終わるはずもなく、
物語としての完成度が高いのも好きな理由のひとつ。
日曜日の午後の日差しとか、雨の日の体にしみる寒さとか
本を読むだけでくっきりと頭に浮かぶ。
もちろんあんなに冒険と驚嘆に満ちた青春なんて過ごしていないけど!
古本屋で見かけたら買ってみてください。
(この本を古本屋で買うのはちょっと不思議な感じかもしれない。詳しくは作中で!)
※※※豆情報※※※
訳者の柴田 元幸さんは東大の助教授で、
文芸翻訳では結構有名な人のようです。
(村上春樹と"翻訳"をテーマにした対談をまとめた「翻訳夜話」という本も出している)
たまたまポールオースターの他の名作、「In the country of last things」を先に英語で読んでいて、
もう自分の中にイメージができあがってからこの人が訳した同書邦題
「最後の物たちの国で」を読んだらイメージが重なりすぎてびっくりした。
この作品が楽しめたら、ジャケ買いならぬ訳者買いできる人です!
先生、Amazonに頼ることなく本の画像を使いたいときはどうすればいいでしょうか!
画像が無料でつかえるなんて!みたいな感じでプログラム参加したんだけど
本の訪問販売みたいでいやなんだけど・・・
PR
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